35年前の巻頭言の重み

『子どものために書く資質があなたにあるかどうかテストする方法は、自分自身に、子どもの為に書く事で、自分にわくがはめられたように感じるかどうか、自ら問うてみる事だ。』


 この言葉の重みを、しみじみと感じながら読みました。子供の成長を促す「少しだけ上」の話題を提供しつつも、子供が読みやすい表現でなければならない。さあ、自分は児童文学作家たりうるだろうか、と。

 漢字は開くのか閉じるのか。そのメッセージは何歳に向けられたものなのか。その年齢の子は、その語彙を理解するだろうか……などなど。自戒する部分は多々あります。

 でも、それでも、自分が子供の頃に読んでワクワクした物語を「今度は書く側になって伝えていきたい」という思いは嘘ではないはず。何より、本当に面白い児童文学は、大人が読んでもワクワクしたり、笑ってしまったりするもののはず。

 そう信じて、今日も筆をとる(キーボードを打つ)のです。


山田賢治

PS ちなみに語学の上達法も、今の実力の「少しだけ上( i + 1 )」の難易度の語彙に当たることだそうです。

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尾道児童文学研究会(おはなしのこみちの会)は、児童文学作品を実作していく会です。 月に一度、メンバーが自分の作品を持ち寄って、合評会を行っています。

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